究め道

色々感じた事を書くブログです

一律の定義の難しさ

ここ数日ニュースで目にするのが小学校で起きた高額の金銭のやり取りの話。

概要を載せると、同級生に貧乏だとバカにされた男の子が

自身に大金がある事をアピールし、

それを知った同級生が『今後価値が上がるもの』と偽って

数品を高額で売りつけるという詐欺行為を行っていた、というものです。

自分には子供が居ないので他人事でもありながら

空いた口が塞がらない様な話だと思って見ています。

詐欺行為を働いた子供は論外ですが、

その親も誠実な対応をしていない人が殆どらしく。

子供に対してどの様に接しているのか、全くもって理解出来ないです。

一方、元手となったお金はお年玉やお小遣いからだそうですが、

子供自身が大金を自由に出し入れ出来る環境にしていた家庭にも

個人的にはあまり良い感情を持てないですね。

被害者ではありますが、素直に同情出来ない自分がいます。

 

キャッシュレス化が進んだ事で目に見える形での金銭のやり取りが減った為、

お金の価値観が変化しているのは間違いありません。

かなり前にキャッシュレス化が進む際の問題点として

子供へのお金の教育を危惧する記事を読んで

自分にも子供がいたら悩むだろうと思っていました。

自分が今いくら所持していて、商品を買う時の金額がいくらで

残金がいくらかを考えた上で次の買い物を考える。

自分が子供の頃は駄菓子屋でその様な体験をしていました。

親から100円を渡され、消費税を計算した上で何を買うのかを吟味し

状況によっては弟と分け合う事を想定して相談したり。

当時と物価が違うのは勿論承知の上ですが、

こういう行動をする事で金銭感覚を身に付けていた様に思います。

目の前にある数字(お金)がどの様に変化するのか、と

対価として得られるものを実体験するのは

今にして思うととても重要な事だと思いますね。

 

数年前の話ですが、今の子供は総じて賢い子が多い印象を受けました。

純真無垢な子も居ますが、時事情報等にアンテナがある子も居て

これはある意味スマホ等で情報を得やすくなった影響はあるかと。

どちらが良いという話ではなく、個々の家庭の教育方針の違いなので

子供の数は減っている筈なのに昔よりも多種多様な感じがしました。

だからこそですが、今回冒頭で載せた様な詐欺行為についても

知識があるからやってしまう、という子供が出て来るんだろうとも思います。

 

冒頭で挙げた事件について話をすると、大人が持っている倫理観からすると

あり得ない話である事は事実です。

しかし、情報が溢れている時代であると同時に

以前から世間的に懸念されている話の1つとして

倫理観の共有が出来ない人が増えている、という点にぶつかります。

今回の話で言えば、そんな情報があったとしても

善悪の判断がしっかりしていれば行動は起こさない訳で。

また、お金を所持している事を大っぴらにしたり見せびらかせなければ

事件の発生も未然に防げる訳で。

そういう意味で色々残念なニュースだな、と個人的には思っています。

 

最近勉強している内容に民法の考え方があるのですが、

未成年は『弱者』として定義され、自身に都合の悪い契約をされない様に

保護されているものなんです。

現在の成人年齢は18歳ですが、以前は20歳でした。

大学に入りたての18~19歳に高額の美容整形契約を結ぶ話が横行している

というニュースもかつて観ました。

成人であれば契約は自身で判断出来る、という判断が下されるので

そこに付け込んだ話なんですが

18歳と20歳にそこまでの違いがあるだろうか?と考えると

個人的な感覚では差異はないかな、と。

寧ろ、今迄受けて来た学校や家庭の教育だったり周囲の環境で

判断力・決断力・善悪の判断等が養われていく訳で。

今回の登場人物が小学生である事から的確な判断能力が出来ない事は明らかですが、

「じゃあいつから?」と言われるととても難しい話の様に感じます。

30歳になっても成熟した考えを持つ事が出来ない人もいれば

中学生でもしっかりとした子は居ますし。

そういった経験の有無がかなり大事なんじゃないかな?と思います。

 

自分に子供が居たら、どの様に教えていくのかを考えると

自分の家の中では教えられても学校等の別の環境で生活する事も

踏まえて教える必要があると思うので

なかなか簡単なテーマではないですね