究め道

色々感じた事を書くブログです

薫陶を受けて

女子バスケ日本代表のオリンピック出場をかけた戦いが

先週末に行われ、日本代表は他国の結果に関係なく

自力で出場権を獲得しました。

 

オリンピックに出場出来る国は12か国。

最終予選では4か国が4つのグループに分かれ、

グループ内で3位以上になれば出場、という形でした。

(上記の16か国に入る迄の戦いについてはわからないです。すみません)

現在世界ランク9位の日本は、同グループにスペイン、カナダ、ハンガリーの3か国。

スペインとカナダは日本よりもランクが上で、ハンガリーはリーグ開催国の為か

FIBA国際バスケットボール連盟)が"死の組"と評すほど

戦前から予想が難しいグループに入っていました。

また、その予選に選ばれた選手が発表された際、

ポイントガードが4人に対してセンターが1人しか選ばれておらず

バスケ素人の自分ですら偏った選考である事はすぐにわかりました。

ネットの声でも選考内容を危惧する声が上がっていましたが、

恩塚ヘッドコーチが戦い方をハッキリさせていたのを会見で知ったので

腹を括ったんだな、と思いました。

 

バスケは試合を第1~4クォーターの4つに分けて行いますが、

常に走り回るのでフル出場はまず難しいスポーツです。

その為、一般的には各ポジションから2名は選出するものですが、

上記の通りなので驚きは隠せませんでした。

しかし、試合を観て思ったのは多くの選手がマルチに役割をこなしていた事と

コンセプトでもある「最後まで走り切る」を実践していたので

選手選考の意図も理解出来ましたね。

女子バスケは東京オリンピックで銀メダルを獲得しましたが、

当時の指揮を執っていたホーバス監督が男子バスケに引き抜かれた事で

女子がどうなるかを個人的には心配していましたが、

選手や首脳陣が自分たちの戦い方を最後まで信じて戦っているのを観て

強いチームになったのだと感じました。

 

開催国のハンガリーには敗戦しましたが、過去の対戦で全敗していたスペインと

劣勢だったカナダに勝利したのは凄いと思いました。

終戦のカナダ戦は最初から最後まで試合を観ましたが、

日本がリードされる場面こそ殆どなかったものの、

ラソンで例えるなら先頭のすぐ後ろを追走する形でカナダがいたので

戦っている側としては本当に息が詰まる試合だったと思います。

 

個人的に思ったのは、男子も女子も体格で劣るのは重々承知の上で

3ポイントを果敢に狙う事と意識を外に向けさせてカットイン、という攻めと

走力を欠かさない事で運動量で守備をこなす

というコンセプトが見事だと感じましたね。

これは東京オリンピックで魅せた女子代表、

前年のオリンピック予選を兼ねたバスケットW杯の男子代表が

両方ともこの戦術で戦っていました。

言うは易しですが、その裏での綿密な準備があったのは容易に想像出来ますし

だからこそこの戦術が活きた時には

本当に世界の強豪国と対等に戦えるレベルになったのかもしれません。

 

バスケットボールは今迄なかなか陽の目を浴びて来なかった部分がありましたが

未来の明るさは現在の日本のスポーツにおいて

1・2を争うのでは?と思っています。

選手の台頭もそうですが、やはりそれを操舵する船頭の重要性を

感じずにはいられませんね。

とても素晴らしい結果だと思います。

男女共にオリンピックでも活躍を期待したいですね