究め道

色々感じた事を書くブログです

タイトル独占

将棋の藤井聡太7冠が、現在迄手にしていなかった王座のタイトルを賭けて

永瀬王座と対戦。

昨日の第4戦でタイトルを決する3勝目を掴み、

タイトルを独占する8冠を達成しました。

過去にタイトル独占者が複数名居たそうですが、

自分が知っているのは羽生善治氏だけで

他の方は名前は聞いた事ある程度の認識です。

羽生氏は当時の全てのタイトルが7つだったので最高で7冠だった訳ですが、

将棋連盟の会長でもある羽生氏をはじめ

ファンだけでなく色々な人から称えられる記録を打ち立てたので

初めての8冠であるだけでなく、それが如何に途轍もない記録なのかを

再認識される出来事だと感じました。

将棋には詳しい訳ではありませんが、まずはおめでとうございます

と言わせてもらいたいですね。

 

過去にも載せましたし、改めて藤井聡太氏の凄さについて語る必要はないと

思いますが、近年の将棋の勉強ツールとしてPC等のAIを活用した方法を

いち早く取り入れていたのが彼の成長曲線を更に飛躍させた要因

である事は間違いないでしょう。

過去の棋譜を基に勉強するのがそれまでの常識でしたが、

特に若い棋士はこれから先どんどん藤井氏に挑む上で

AI将棋の活用を盛んにしていくのは確実だと思います。

これによって更なる進化が見込まれるので

特にコアなファンにとっては目が離せない展開になるのではないでしょうか。

 

個人的に思う事として、大谷翔平もそうなんですが

毎回周囲の期待を見事に達成するのが本当に凄いと思いますね。

藤井氏は最年少で棋士になり、そのまま様々な最年少記録を更新。

新たなスターが誕生すると、ファンは勝手に「こんな人になって欲しい」

なんて妄想をしてしまうものですが、

大谷も藤井もそれをそのまま体現してしまうので

結果的に「漫画の様な活躍」をしてしまう感じがしています。

漫画であればフィクションとして好き勝手に描けるので

「これはないだろ~」なんて思いながらもワクワク読んでしまうものですが、

それを体現されてしまうと最早傍観の域にしかなれないんだな

と最近は思います。

勿論、華々しい活躍の陰に甚大な努力があるのは容易に想像出来ますが、

そういう事は他のプロもやっている訳で

そういったものを超越する様な感覚がファンとして芽生えてしまう程

彼らの凄さが際立っている、と感じますね。

こういう人たちが何処に目標を置いて突き進んでいるのか

非常に興味があるところです。

 

凡人の発想なのかもしれませんが、

自身を成長させる上で好敵手という存在は非常に貴重です。

大谷や藤井にその様な存在が居れば

彼らはもっと高いモチベーションで居続けられるんじゃないでしょうか。

上記で少し触れましたが、これから伸びて来る若い棋士

肩を並べる様になってくれたら、もっと盛り上がりそうな気はします。

羽生7冠にも当時森内9段というライバルが居ましたし、

若くして亡くなった天才と称される村山聖も若き頃の羽生氏のライバルでした。

今後この様に言われる存在が台頭してくる事こそが

本当の意味で歓迎されるのではないかと勝手に思っている次第です。

 

リアルタイムで観ていなかったですが、相手の永瀬王座が終盤の持ち時間が

無くなった際にミスを犯して優位だった状況がひっくり返ったとの事。

持ち時間があればしっかりと熟慮出来る棋士は他にも居ると思いますが

それが無くなるとミスが出てしまうのは仕方がないでしょう。

そういった瞬時の対応が、今後の藤井8冠の攻略の鍵になるのかもしれません。

 

ともかく、今はこの何とも言えない感情を噛み締めながら

過ごしたいと思います