究め道

色々感じた事を書くブログです

同年代のスター

自分は1980年生まれですが、早生まれなので

学年としては1979年生まれの人と同じです。

スポーツに熱中する学生時代を送り、今でも関心が高いスポーツ界で

自分と同年代のスターは?と問われると

真っ先に答えられる人は2人でした。

 

1人はプロ野球選手だった松坂大輔

学年では1学年下ですが、彼の残して来た軌跡を考えると

リアルタイムで観ていた人間からするととても認知しやすい

その世代のアイコンの様な選手でした。

高校時代で怪物の名を轟かせ、高卒プロ1年目で最多勝獲得。

当時日本で敵なしだったイチローとの対戦で名言を残したり、

西武で活躍した後にポスティングシステムでメジャー移籍を果たしますが

当時の移籍金額としては最高額の評価でした。

野球界の最高峰を目指す大会として開かれたWBCでは日本の連覇に貢献、

2大会連続でMVPに。

以後、登板過多による故障で晩節を汚した感はありましたが

キャラクターも含めて愛された選手である事は間違いありません。

 

もう1人はサッカー選手の小野伸二

先日今季限りでの引退を発表したので、

これを機に今日色々思う事を載せようとこの内容を考えました。

小野伸二は自分と同学年。

高校まで野球しか殆ど興味のなかった自分ですが、

大学1年生の時に行われたサッカーW杯に初めて日本が出場する事が決まり、

泥臭く戦っている日本選手たちの中で

途中出場ながら同い年の子が出場しているのに驚きました。

それ以降、何となくですが記事を探したりと追う様になったんですが

彼のエピソードも耳を疑う様な逸話ばかり。

サッカーボールを1人で蹴って遊んでいたところをサッカーチームの監督が

勧誘したもののルールをあまり知らなかった、とか

実力が開花してプロ入り、その後オランダリーグに移籍した所属チームで

後のオランダ代表になるストライカーのロビン・ファン・ペルシー

「小野以上に上手い選手はいなかった」と言われたり、

(しかも、その時既にサッカー人生を左右する大怪我をしているにも関わらず)

時期を共にした日本代表クラスの選手たちがこぞって

レベルが違うと手放しで賞賛していた等。

 

技術の高さは上記の逸話で伝わるかもしれませんが

個人的に印象に残るのが「楽しそうにプレーしている姿」です。

目標を達成した時の歓喜とは違い、彼の表情を見ていると

子供が好きな事をして遊んでいるかの様な雰囲気を感じるんですよね。

精神的な余裕なのか、達観した上でのプレーなのか。

凡人には到底理解出来ない感覚なんでしょうが、

周囲の人間が必死にプレーしている中で1人だけ感覚が違うかの様。

表現として正しいかはわかりませんが、

名プレイヤーだったストイコビッチを"妖精"の愛称で呼ぶ人が居ますが

小野自身が本当に妖精であるかの様な雰囲気でプレーしている感じで

本人の血の滲む様な努力があるのは間違いないものの

『天才』と称されるのも納得のプレーでした。

近年だと女子やり投げの北口榛花の天真爛漫さが、それに近い感覚かもしれません。

 

また、そういう雰囲気だからこそ人を惹きつける魅力があるもので。

松坂も悲壮感が漂うタイプではないですが

2人とも自然と人が寄って来る様な感じに見えますし

太陽の様な存在、と言われる事もあったそうですが

それも理解出来る気がします。

大谷翔平も同じ様な感じですよね。

 

当時、自分は何処にでもいる様なスポーツが好きな学生でしたが

彼らの活躍を見たり聞いたりするとやはり嬉しかったですし

同世代であるが故に彼らが引退をする、という話を聞くと

避けて通れない道ではあるものの、時代の変化を感じずにはいられません。

どんな人間であっても加齢という老いに勝つ事は不可能ですし、

それが身体を酷使するスポーツ選手であれば尚更。

必死に戦って来た人に対して安易に「お疲れ様」と声を掛けて良いものか

と思う事もありますが、

1度きりの人生を自分の思う様に過ごしてもらえたら嬉しい、と

たくさんのエネルギーをもらった側の1人の人間として思います