究め道

色々感じた事を書くブログです

戦い方は示せたか?

サッカー女子W杯が昨日で閉幕。

スペイン代表が初優勝を飾りました。

少し前までは女子サッカーといえばアメリカが圧倒的で

今大会では参加国が増えたのもありますが

アメリカがベスト16で敗退するというのは

スポーツである以上絶対はないものの

個人的には驚きは隠せなかったですね。

優勝したスペインのサッカーはボール保持をベースとした

ポゼッションサッカーなのは全試合の平均保持率が60%を超えた

というデータからも明らかでしたが、

何となく男子のスペイン代表の様な戦い方の様にも見えました。

監督が男性というのもあるのかもしれませんが、

パワーとスピードで圧倒するのではなく

長短のパスを自在に操って常に自分たちがボールを保持し

主導権を握る姿が自分にはその様に映りました。

 

男子サッカーのトレンドはスキルで打開するチームが減って

ハイプレス(積極的なボール奪取)とショートカウンターを武器にするチームが増え

より体力を求められる時代であるのは間違いありませんが、

その組織的な守備を打開するドリブラーが貴重な存在になっています。

女子のサッカーもまた、男子サッカーの潮流を受けながら

同じ道筋を辿る事になるのかな?と少し思いましたね。

 

さて、そのスペイン代表に大会中唯一土を付けたのが日本だった訳ですが

自分がその試合を観ていない事と、決勝戦の試合を観た感覚で言うと

どうやって勝利したのか?と正直思いました。

これだけのものを持っているスペインをスコアでは4-0と圧勝。

記事ではボール保持ではスペインが圧倒していたが

少ないカウンターのチャンスを確実にものにした、という評でした。

冷静な見方の1つとして、予選3戦目で互いに決勝トーナメント行きを

既に決めていたので、100%を出さなかったのでは?という意見もありますが

仮にそうだったとしても4-0のスコアをその一言で片付けるのは

短絡的ではないかなとも思うので、

日本がしっかりスペイン対策を練り、その戦術が的確だった上に

スペインが本気ではなかった、という方が正しい表現だと思いますね。

 

日本では女子サッカーの人気に陰りがあるのは

先日載せた放映権の問題を見ても間違いないでしょう。

しかし、注目度の低さとは違って世界と戦える実力を身に付けているのは

今大会である程度は見せられたのではないでしょうか。

個々の選手が海外リーグで自己研鑽しているのは男子だけではなく、

その選手たちを軸にしながら世界と張り合える術を

池田監督がしっかり選手たちに落とし込んだ、と見て良いかと。

男子でもそうでしたが、予選リーグの様な「相手が明確になっている状況」だと

分析と対策がしやすいので、ジャイアントキリングだったり

戦い方をしっかり落とし込める時間が持てるのですが

決勝トーナメントに進出すると相手がどこになるのかは予測しか出来ないので

チームの底力が試される部分になるんじゃないでしょうか。

男子がベスト16の壁を突破出来ないのはこの部分だと個人的には思っていますし、

底力とは?と考えると、表現の1つとして『個を磨く』という話になるので

盛んに言われている個人のレベルアップに話が繋がっていく訳です。

(チームとして統制が取れているのも大事ですが、年間のスケジュールを考えると

日本代表チームとして練習なり情報交換出来る期間が僅かなので

短期間でチームとして熟成出来る様な下地が必要になる訳ですね)

 

来年はオリンピックイヤーなので、女子サッカーは次の目標としては

パリオリンピックで結果を出す、というところになるでしょう。

その為の戦い方と、その結果で自信を掴めたのではないかと思うので

どう熟成するのかが肝になるでしょうし、

相手も対策を練って来ると思うので

二の矢三の矢も必要になる筈。

実践する側としてはとても大変な作業になるでしょうが

見ている側からすると期待してしまいますし

それがスポーツの繁栄の基礎になる部分でもあるので

是非とも頑張ってもらいたいと思いますね。

 

様々なコンテンツを使って色々なスポーツが身近になった今、

黙っていても人が来る、という時代は終焉を迎えていると思います。

集客などファンの獲得、スポーツ人口の拡大を

積極的に行う事も繁栄の大事な要素の1つ。

その為に、注目してもらえる『勝利』という誰が見てもわかりやすい結果は

スポーツである以上ついて回るものでしょう。

勝利至上主義を是と考えるつもりはありませんが

結果を出せば注目されるのは間違いありません。

熱が冷めないうちに次の大会があるのは好都合だと考えて

トライしてもらいたいですね