４０年以上生きていて思うのは、勿論自分も含めた話ですが
人間というのは本当に勝手なものだと感じます。
人には想像力というものがあり、
それによって色々な事が勝手に作用してしまうものです。
例えばですが、芸能人がテレビで発言したりドラマの役を演じると
「この人はこういう人なんだ」と解釈しますよね。
その通りの人柄というケースもあるでしょうが、
求められたものと自身の本当の部分が違っていたら
当人からするとそのギャップに悩むケースはあるでしょう。
一般人でも同じで、飲食店の店員さんの行動は「仕事でやっていること」であり
それが普段の生活とイコールにならない事もあるでしょう。
仕事でしっかりした人が、プライベートだとダメダメだったり
逆のパターンになる人も。
これって、本人からすると当人が行動しているだけなんですが
周りの人からすると勝手にガッカリしたり、尊敬したりしますよね。
想像力によって良い方向に向かうのは良い事だと思いますが、
そうならないケースもある、という話です。
さて、今回本題として言いたかった事をこれから載せますが、
マイナンバーカードを保険証と一体化する方針を政府が取り決め、
それによる反発が世間的に起きていますよね。
これも自分は「想像による現象が起きている」と考えています。
詳しく追っている訳ではないので詳細はわかりませんが、
情報をデータ化して色々なところで共有出来る様にする
という考えは悪い事ではないと個人的には思います。
例えばの話ですが、自分が普段住んでいるところとは別の場所で
怪我や病気等により病院に行った際に、普段投薬しているのか？
通院履歴は？という事がわかっていると、治療する側からすると
非常に有益な情報になりますよね。
本人が話せない状況だとしたら、こういう事が整備されていると
間違いが起きずに済むので良いと思うのです。
自分もよくやってしまうのですが、お薬手帳を普段持ち歩かないので
突然薬局に行く事になった時に「普段薬飲んでますか？」という質問に
薬の名前を正確に答えられないと、薬局側も対処が難しくなってしまうもの。
飲み合わせが悪いものもありますからね。
そういうのをデータで管理出来たら便利だと単純に思います。
一方、情報は洩れてはいけないものでもあるので
厳密な管理が求められるのは言うまでもないでしょう。
ITのセキュリティで完璧を生み出す事は出来ない、なんて話も聞いた事がありますが
ハッキングされたりヒューマンエラーが起きない様な管理方法が無ければ
上の様な話を実現するのに反対する人が出て来るのも容易に想像出来ます。
１００％ではないにしても、キッチリやってもらえそうなら自分は容認派ですが、
そうでないなら首を横に振る事になるでしょうね。
今回のマイナンバーカードの騒動は、政府意向の雰囲気を感じますが
結局のところ、国民の政治に対する不信感が根本なんじゃないかなと思うのです。
増税法案を続々と可決させているのもそうですが
大多数の国民が近年の政治によって恩恵を感じていないから
政府の方針に納得がいかない訳ですし、
「それなら与党に投票するな」という指摘は理解出来るものの
それならばまともな対抗馬がいるのか？という点を考えると
その様な受け皿に成り得る野党が存在しないから袋小路感があり
国民は政治に期待しなくなり、政治家はより勝手な行動を取る様になる
という悪い構図になっているんじゃないでしょうかね。
一旦悪いイメージがついてしまうと、
それを払しょくするのが大変なのは間違いありません。
それこそ、今回言いたかった「人は勝手に想像してしまう」というのが
働いてしまうのです。
今回の話で言えば、どうせ自分の利しか考えていないのだろう
と思っている人も多いでしょうし（自分も含みます）、
「国民に丁寧に説明する」と政治家が常套句の様に言いますが
結局説明が有耶無耶になった体験が国民には過去に何度もあるので
その言葉や姿勢すらも信用されていない、という現状はあるかと思います。
（そもそも政治家が国民に真摯に向き合っていない様にも見えますが）
勝手に想像する、というのはある種の決めつけの感があるので
それ自体が悪い様にも思いますが
だからといって先入観を払しょくするのはとても難しいですよね。
大谷翔平が高校時代に「先入観は可能を不可能にする」という言葉に
感銘を受けたのは有名なエピソードですが
誰しもが大谷の様なスーパーマンではない訳で。
流されてしまいがちな弱いマインドこそが
最もいけない部分なのかもしれません。
４０歳を超えて気持ちを新たにするのもエネルギーのいる事ですが、
事象と推測を分けて整理が出来る能力を身に付けられる様に
丁寧に生活をしないといけないな、と思いました
