究め道

色々感じた事を書くブログです

胆力なのか?

少し前にテレビ番組の「クレイジージャーニー」の話をしましたが、

昨日はCMを観て少し気になっていたので「水曜日のダウンタウン」を観ました。

クレイジージャーニーとは毛色が明らかに異なりますが

この番組も色々な事をしていて面白いバラエティだと思っています。

ただ、自分の生活リズムを崩したくないという考えもあるので

あまり22時以降にテレビを観ない様にしているので

気にならない限りは意図的にテレビを消しています。

そんな中、昨日は面白そうな内容だったので観る事にしました。

 

内容は、今の若者に「昭和の時代が如何にハチャメチャだったか」というのを

嘘で塗り固めて伝える、というものでした。

今の世の中では考えられない事がまかり通っていたのは

年齢を重ねれば重ねるほど「そんな事もあったなぁ」と思いますよね。

会社の中でセクハラ行為・発言が何の抵抗もなくなされていたり

駅のホームでタバコを吸い、吸殻を線路に捨てるとか

数えていたらキリがないくらいに現在の倫理観とは合わない事がありますが、

それを知らない若い子に昭和の嘘情報を与えてどれだけ信じてしまうか?

という検証でした。

 

若い子に映像を見せながら、昭和世代の人たちがそれを解説する

という流れで番組が進んでいくのですが

面白かったのが解説側の昭和世代の人たちにルールが設けられていた事です。

1つ目は、流される映像や情報は事前に知らされず、即興で乗り切ること。

2つ目は、映像や情報だけでなく解説時に嘘の情報を言っても

他の人は絶対に否定せず乗っかること。

大まかに言うとこの2つの制約があった事で

それを第三者視点で観るコーナーとしては非常に面白かったです。

若者を騙すという構図は少しいただけないかもしれませんが、

騙す側の人たちも自分たちの発言によって狼狽する場面も多々ある中で

平静を装わなければならない、という構図が

現場的にはカオスで面白かったですね。

勿論最後には種明かしがあったのでお互いにホッとして終了するのですが、

自分も幼少期が昭和世代な事もあって

ハチャメチャ過ぎて流石にないだろうというものを

知らない世代に如何に信じ込ませるか、というのは

少し違った視点で見ると話をする側の胆力が問われている回でしたね。

 

昭和世代の中に伊集院光がいたんですが、

他の解説者があまりに突飛な発言をする中

若者を信じ込ませる様なフォローを立て続けにしている姿は

収録語に「今後自分の仕事に影響が出るかも」と漏らすほど。

要は信じ込ませる為に嘘を重ねている訳ですが、

その嘘に真実味を感じさせる話術が巧み過ぎて

今後何を言っても信じてもらえなくなりそう…と感じたそうです。

それくらい伊集院の立ち回りは完璧でしたね。

 

知らない人に物事を教える時に必要な事として

教えられる側の身近なもので例えたりする事は自分もしますが、

それを信じ込ませるのって一言で表すなら胆力なんだろうな、と思いましたね。

様々な知識を駆使するのは勿論ですが、

引き出しの多さだけでなく引き出すタイミングも重要ですし

状況に応じて手を変え品を変え、という押しと引きも必要でしょう。

人間としての度量が試されている感じですが

バラエティとはいえそれが垣間見えたのは

笑い以外の要素としても面白かったです。

今後の仕事をする上での参考になりそうな回でした。

 

バラエティで勉強になる、なんてあまり小難しく考えない方が

良いのかもしれませんけどね