少し前にネットの記事で「世の中を良くする不快のデザイン展」
というものを観たので、場所が丸の内だった事もあり
仕事の合間に寄って見て来ました。
人は効率的・合理性を求めやすく、だからこそ不快なものを遠ざける
という考えがあって、敢えて不快な部分を利用する事で
結果として行動等を矯正する、というのが狙いなんだそうです。
『不快だから気付く⇒回避する』という構図ですね。
これは考えてみればわかる話なんですが、
人間の心理を巧みに利用しているんだなぁと思いました。
昨今のテレビで流される地震やJアラート等の緊急速報もその1つ。
突然気味の悪い音が流れる事で注意を向けて
本来知らせたいアラートを表示する、という事が書いてありました。
緊急速報を鳴らし始めた当初はクレーム等がかなりあったと聞きましたが、
不快である一方、その心理を突いて知らせる、という役割については
ある意味正常に機能している証拠なんだな、と思いました。
それ以外にも、ゲームのNintendoSwitchのソフトに苦い味をつけており
子供の誤飲防止を図っているとか、
理由を知ると納得するものが展示されていました。
名前に「不快のデザイン」とあるのが強烈なインパクトを放っていますが、
「〇〇の方が良いよ」よりも「●●は避けた方が良いよ」の方が
伝わりやすい、というのはわかります。
失敗を避けたいというのは心理的にあるでしょうし、
例えば結婚相手に求める事として色々な項目を挙げる人がいますが、
腑に落ちたのは「嫌いなものが共通していると生活がしやすい」
というのを聞いた時になるほどな~と思ったので
この不快のデザインも同じ意味なんだと思いましたね。
アイディアだと思うのと同時に、自分の仕事にも何かしら
活かせるものがないだろうか?と考えてみよう、と思う展示でした。
人に何かを教える時に言葉のチョイスも含め悩む事は結構ありますが、
ダメ、ダメばっかりだと相手は疲れるでしょうし
匙加減もまた必要な事だとは思いますけどね。
自分の糧になる様に、少しでも今日の事柄を活かしたいなと思いました