WBCのプールB初戦、中国戦が昨日あり8-1で日本が勝利しましたね。
大谷がヒーローインタビューで「重たい試合だった」と語る様に
試合展開としては思い通りに点が入らずモヤモヤが続く形。
8回に漸く繋がりを見せましたが、快勝という内容ではなかったと思います。
国際大会においては勝利が最大の成果ですが、
この試合で終了ならまだしも、以後も試合が続くとしたら
要改善の内容と言わざるを得ないでしょう。
さて、以下は個人的な感想を。
◎外せない選手と思わせる内容
○期待・計算通りの活躍
△及第点だがベストパフォーマンスとは言えず
×残念。次戦以降のテコ入れは不可避か
という4段階で載せたいと思います。少し辛口かもしれませんがご容赦ください。
◎ヌートバー・牧・伊藤
ヌートバーと牧は元々の能力の高さもそうですが、
プレー以外の面でも必要な選手である事が見えたと思いました。
ヌートバーの全力プレーと明るさ、そして怪我か?と心配した際に
交代を拒否してでもプレー続行を希望する心の強さは素晴らしかった。
牧は自身と交代した不調の山田がタイムリーを打った際に
喜んでいるリアクションが◎。あれはチームの一体感を生みます。
両名は余程の事がなければスタメンから外すという事はしない方が良いでしょう。
伊藤はチームでは先発ですが、クローザーとして登場。
東京五輪でも心の強さを見せましたが、昨日も普段と違う役割でありながら
既にベテランかと思わせる程の貫禄。
日本ハムが獲得時にクローザー起用を考えた事もある投手ですが、
改めて存在価値を示しました。
栗林・松井・大勢の起用が逆に難しくなる良い誤算だと思います。
○大谷・戸郷・湯浅・岡本・甲斐・山田
大谷は内容的には緊張からかイマイチでしたが、結果は妥当。
以後調子が上がる事は充分考えられるので、不安はあまりないでしょう。
戸郷は50球を超えたのは残念でしたが、他の投手陣に負担を掛けなかった
という意味でしっかりと役割を果たしたと思います。
相変わらずの投げっぷりの良さなので、次の登板は決勝トーナメント以降ですが
計算出来る投球内容だと感じました。
湯浅も持ち味をしっかり出して、持ち場を守った感じでした。
リリーバーとして以後も存分に活躍出来そうです。
岡本はヒットが欲しかったでしょうが、チームの為にしっかり我慢していた印象。
大会前の練習試合でも結果は出ていたので、問題はないと思います。
甲斐はリード面で投手陣に無難な結果を引き出した事が最も評価出来ますね。
8回にタイムリーを打ったのも、次戦以降で期待出来るところでしょう。
山田は途中出場で1打席のみでしたが、ベストではないものの結果を出しました。
本人の表情も少し和らいでいて、国際大会での経験値の高さを見せましたね。
セカンドは牧がいますが、次戦以降も期待は持てそうでした。
△近藤・吉田・源田
近藤は打撃では存在感を見せましたが、初回のタッチアップ失敗はお粗末でした。
コーチの指示かもしれませんが、レギュラーシーズンでは行かない場面でしょう。
求められているのは攻撃面での活躍なので、あの様なミスは避けたいところです。
吉田は完全に調整不足でしょう。
メジャー挑戦1年目、という非常にナーバスな立場なので
大会で結果を残してシーズンに入ってもらえたら。
メンタル面での切り替えは出来そうなので、経過観察状態ですね。
源田は守備面では問題ないですが、打撃面でもう少し貢献して欲しいかな、と。
近年ではシーズンで物足りない、と言われるくらい期待値がある選手なので
プレミア12でセーフティスクイズを見せた様な観察眼と勘の良さを
以後の試合でも期待したいですね。
×村上
ファンの期待もありますが、彼自身が相当追い込まれている様に感じます。
打席での顔付きが去年の55本目以降の打席の様。
ファンは三冠王として期待しているでしょうが、
伊達公子が試合中に観客の溜息がストレスだと過去に発言していましたが
今の村上はまさにその状況に近いですね。
スタメンから外すという選択肢はないんでしょうが、
打順を変えて気分を変えてもらう、というのが現実的でしょう。
尚、牧原・周東・中野は評価なしで。
今日は韓国戦ですが、韓国が初戦敗北した為
星勘定を考えると、今日の試合で勝利すれば決勝Tへの進出確率は
90%を超えると言って良いでしょう。
ダルビッシュをはじめ、投手陣が期待通りの能力を出せれば
楽観視は出来ませんが勝利する可能性は充分だと思います。
韓国は投手力よりも打力のチームなので、
失点を限りなく防ぐ投手起用がポイントでしょうね。
投球制限というルールを考えた上での采配が鍵だと思います。
別件ですが、韓国は初戦でミスを連発しましたね。
ヒット後にベースから離れてタッチアウトは誰もがわかる凡ミスですが、
9回ツーアウトで盗塁失敗、というのも野球を知っている人間からすると愚の骨頂。
第3回WBCの鳥谷の盗塁は今でも語り草の1つですが、
終盤のビハインド・接戦時に盗塁を仕掛けるならば100%成功する形
でなければ盗塁してはいけないのは野球を知っている人なら当たり前の話です。
鳥谷の時は、事前情報として登板していた台湾の投手が
投球モーションが大きいこと、牽制は1回しかしないという事が
チーム間のミーティングで明らかにされていました。
その上での成功ですし、同大会で内川がダブルスチールに失敗しましたが、
2塁に居た井端が「100%成功するタイミングではなかったから盗塁しなかった」
とあの場面の事を振り返っているので、
それだけ日本は盗塁に対しての意識と裏付けが当たり前にあるのです。
韓国や失敗した選手がどの様な意図で盗塁を企画したかは不明ですが、
『少なくとも盗塁はギャンブルでするものではない』のは野球界では常識で、
メジャーで盗塁が重要視されていないのは
日本ほど盗塁に対しての裏付けがしっかりしていないからだと思います。
この2つのミスは、対岸の火事ではなく日本も気を付けたいところ。
国際大会は緊張感があるだけに、一瞬の隙も見せない様な戦いが必要です。
力負けなら諦めもつきますが、自らのミスで敗戦するのは避けたいですね。
今日の試合を含め、日本の選手にはベストを尽くす
メンタルとパフォーマンスを期待したいです