究め道

色々感じた事を書くブログです

色々と考えさせらえる

先月のニュースだったと思いますが

福岡県にあるかつては昭和天皇が宿泊された事もある老舗旅館で

温泉の管理を杜撰にしていた事が発覚した事件。

こういう施設での法的ルールとして守る必要がある管理をしていなかった事から

世間的にも非難を浴びた事件でしたが、

その当時社長をしていて、この事件を機に引責辞任していた方が

先日自殺をした、というのが新たにニュースとして報道されていました。

何ともモヤモヤさせられる話なので、自分の印象も含めて

以下の文面を載せたいと思います。

 

この旅館は1865年に創業した超老舗。

亡くなった社長はその5代目で、事件発覚後の報道を見る限りですが

旅館を運営するにあたっての知見を充分に有する人ではなかったのかな

と推測をしています。

経営で数字を追ったりするのは民間企業として当たり前ですが、

管理を怠ると共に偽装していたという事実もあるので

数字を追うあまりリスクマネジメントが疎かになっていたのは事実でしょう。

また、そういった行為を長きに渡って行っていたのもある為、

社長の意向を抑える役割を果たす人も近くにいなかったという事だと思います。

トップが全てを把握するのが難しいのであれば、

優秀な部下に任せるのも経営の1つ。

それを許さないワンマン手法だったのかな、と想像します。

 

周囲の住民が超老舗旅館に対するイメージでは

あの施設が誇りだ、というエピソードもある為

社長本人は周囲の評価に胡坐をかいていたとも見えますが

単純に世間知らずなまま年を重ねてしまったのかな、と感じています。

今の世の中において経営で最も重要な事は

コンプライアンスを含めたリスクマネジメントだと言って良いと思います。

その部分に気付けないまま軌道修正が出来ないところまで来てしまったんでしょう。

 

自分も今の会社では創業者の3代目。

大企業でもないですし、超が付く老舗ではありませんが

感覚としては決して遠い人間だとは思っていません。

ここからは推測ではありますが、そんな自分の想像では

自分の指示によって看板に泥を塗ったこと、

営業停止や家宅捜索が実施されたことが

本人にとって何よりも自身の尊厳を傷付けたんだと想像します。

自殺してしまったのは本人の意思を確認する術がなくなったのと同義ですが、

恥ずかしい・悲しい・先祖に申し訳ない…etc

こういった感情が70歳になって初めて一気に襲って来たので

耐えられなくなったんだろう、と思いますね。

 

僕が精神的に追い込まれて長期に渡って仕事を休まなければならなくなったのは

20代ながらに精一杯考えて行動して来た自身の活動が

間違っていたかもしれない、と突然思ったのがキッカケでした。

他にも要因はありましたが、これで仕事をするのが怖くなったのは事実でしたし

今こうして仕事が出来る様になったのは

プライベートで妻の支えがあった事や

長い間会社の方々が一生懸命仕事を続けてくれた事で

自分だけで背負っているのではない、と再確認出来たからです。

色々な人に支えらえれて今の自分は生活が出来ているので

本当にありがたいと思っていますし

自分に関わる人たちとの関係は大事にしたいと思っています。

そして、長い時間苦しみましたが

それを若くして経験出来た事が何よりも良かったと思います。

もし、高齢になってからはじめてこの経験をしたら

この社長と同じ道を辿っていたのかもしれない、と思ったので。

 

亡くなった、というニュースに対して世間の反応は様々ですが

個人的に思う事としては、これは対岸の火事ではない、ということです。

だからこそ、勉強も必要ですし、世間の動向・関心にもアンテナを立て、

その上で他人の言動をしっかりと受け止めようと思う所存です。

嫌な事を言う人も世の中にはいますが、

聞き流しても良い内容と自分を戒める内容をしっかりと分別した上で

これからも生活していこうと思います