究め道

色々感じた事を書くブログです

連投になりますが

日本シリーズの3戦目が昨日甲子園球場で行われ、

1点差の5-4でオリックスが制しました。

先発が阪神・伊藤将、オリックス・東と共に売り出し中の

伸び盛りの投手だったので、個人的には楽しみな対戦でした。

昨日の試合もそうですが、それを経験して今後どの様な成長曲線を

描くのかも含めて楽しみでした。

 

序盤は阪神が地の利を活かして猛攻を仕掛けましたが

オリックスの好守もあり1点止まり。

頓宮の同点ソロの後、一気に流れが変わったのは

5回表のオリックスのエンドランが成功したところでしょう。

これによって阪神側の守備がかなり不安感に包まれた様に見えました。

廣岡のゲッツー崩れで1点を失いましたが、

廣岡の全力疾走によってランナーが残ったのが

オリックスの2次攻撃に繋がりましたし、

阪神守備陣の不安感がゲッツーの完成を逃した様にも見えました。

これによってランナーが残り、次打者のバント処理を伊藤が焦ってミス。

宗の2点タイムリーも宗が粘った点を評価しつつですが

フルカウント後の最後の球が甘かったので捉えられた

という繋がりになっていった印象ですね。

阪神が終盤に山岡を攻め立てて1点差まで詰め寄ったのは

阪神にとって今後の好材料ですが、

WBCを経験して精神的に強くなった宇田川と

39歳になっても尚守護神として君臨する平野の前に沈黙したので

阪神側としては4戦目以降の試合展開として先行逃げ切りを達成しないと

勝利を掴む事は難しいと改めて実感したのではないでしょうか。

少なくとも昨日の試合を観る限り山岡の再登板は厳しそうですし、

他の救援投手を攻略するというミッションは簡単ではないと思うので。

 

阪神の視点で見ると、上記の通り先行逃げ切りを目指したいところ。

阪神の強みは1番近本、2番中野、8番木浪の3人だと思っています。

クリーンアップ前に出塁して得点力を上げる役割と

下位打線でもチャンスを逃さないこと、

下位打線から始まるイニングでも上位への繋がりがあることが

シーズン中の阪神打線の強みでした。

この3人はシリーズでも当たっているので、引き続きの脅威として

存在することが大前提になります。

 

次に挙げるとすると4番の大山ですね。

現在あまり結果は出ていないですが、焦らずに勝負強さを見せられると

オリックスとしては困るでしょう。

四球をもぎ取る姿は流石ですし効果的ですが、

早めに打点が稼げるとオリックスにはプレッシャーになると思います。

5番の佐藤は元々粗削りでそれが売りでもありますが、

打棒が爆発しないと脅威には成り得ないので

佐藤に多くを期待するというよりかは

大山が四球よりもタイムリー等で結果を出して

オリックスに「勝負したくない」と思わせる事が最も課されるミッションかと。

相手に"逃げ"の姿勢を取らせると、佐藤が活きると思うので。

これらがハマると序盤から阪神が点を獲れる展開になるのではないでしょうか。

 

投手陣の方では劣勢でも好投手を注ぎ込んで反撃のキッカケを作ったのは流石。

これはオリックスにも嫌なイメージは既に与えられているのではないかと思います。

継投にもおかしな点は今のところないので

計算出来る投手がしっかり役割を果たすというのが

継続して出来るかどうかでしょう。

日本シリーズという舞台で「普段通り」が求められる、という事ですね。

 

オリックスは敵地で3連戦の初戦を獲れたのは大きいですね。

特に阪神ファンに対してですが、勝てると思ったのに…と思わせるのには

充分な試合だったと思います。

奇策ではないにしても、エンドランの様な常套手段ではない戦略を見せた事で

相手に後手を踏ませて優位に立てている状況だと思います。

この精神的に優位な状況を手放さずに今後の試合を進める事が

オリックス連覇の最も求められる部分であり

中嶋監督もそこを理解していると思いますね。

 

日本シリーズの様な舞台には「シリーズ男」「逆シリーズ男」と言われる様な

ものがあります。

キーマンに成り得る選手が抑えられたり炎上する一方、

計算外の活躍を見せる選手が出現するパターンもあります。

シーズン中とは違う勝負勘の良さが求められる部分なので

そういった選手が出て来るかどうかにも注目したいところです