究め道

色々感じた事を書くブログです

対抗馬がいない?

先日、秋山翔吾の移籍について書きましたが

広島への入団が決まりましたね。

広島は数年前までFAを含め外部からの入団交渉には消極的な球団だったので

手を挙げた事自体が驚きの1つとして言われますが、

財政面で新球場等によりかなり上手にやりくりが出来ている事が

球団の攻めの姿勢を生んでいるのでしょう。

オールドファンは広島=樽募金をする貧乏球団のイメージが強いですが、

昔から熱量はある球団なので(練習量の多さや昔から地域密着型で地元民に愛される)

条件が整えば方向転換するだろうな、と個人的には思っていました。

そして、その熱意に秋山が応えたのも驚きはありますが、

彼の決断には素直に頑張ってもらいたいと思っています。

 

6/28時点で広島は勝率5割ちょうどの3位。

勝率5割が3位なのは何も問題はないのですが、

現在首位にいるのがヤクルト。去年の覇者です。

シーズン開幕から3か月が経ちますが、

ヤクルトは2位の巨人に11ゲーム差をつける独走状態で

つい先日、2位の巨人の自力優勝の可能性が消滅する程の凄さ。

去年は高津監督をはじめとした首脳陣の手綱捌きが賞賛されましたが、

ここまで独走するのは、選手の力量が格段に上がったと見ても良いでしょう。

世間的に最近ヤクルト1000という商品が健康食品として超人気で

何処に行っても取り扱いがないと言われていますが、

ヤクルトが好調なのはヤクルト1000が飲み放題だから

なんて冗談も飛び出すほど。

クライマックスシリーズが当たり前になった今、優勝に拘らない球団も増えましたが

他の5球団には意地を見せてもらいたいですね。

 

今年の投高打低で投手の快投が目立ちますが、

そんな中セリーグの打者が奮起しているのも面白い傾向です。

今回はヤクルトに焦点を当ててみたいと思います。

 

ヤクルトの4番を張る村上はまだ22歳ですが大黒柱の風格で

それまで山田1人がマークされる事が多かったシーズンに比べると

マークが分散せざるを得ないので相乗効果が出ていると言えるでしょう。

それ以外にも、今年出世頭として頭角を現しているのがショートの長岡。

ヤクルトはショートが固定出来ずに苦しんでいましたが

20歳の長岡が今年台頭して来たのはチームに安定をもたらしているでしょう。

それ以外にも若手の有望株が次々に出場しており、

観ていてかなりワクワクさせられる構成になっていると思います。

勿論、ベテラン勢も健在。

野手で言えば、メジャー帰りの青木や代打の切り札である川端が元気ですし、

投手でも小川や石川が安定しているので首脳陣からすると非常に計算しやすい存在。

若手とベテランの融合が出来ているので

非常にバランスが良いチームになっていると思います。

 

それが数字に出ているのが、交流戦前から続く12カード連続勝ち越しというもの。

カードとは同じ球団と連続で対戦する事を指し、

通常1カードで3試合を行います。

この3試合で勝ち越しを12回続けている、ということなんです。

プロ野球界において、シーズン終了時に優勝しているチームの殆どが

勝率にすると6割を切っています。

簡単に言うと、5試合やって3勝2敗すれば相当凄い記録になるのです。

カード勝ち越しとなると、最低で2勝1敗になるので勝率で言うなら6割6分7厘。

このペースが続くとは思っていませんが、

カード勝ち越しを続けているのは戦力が充実し、且つ安定している証拠。

去年は最下位からの下克上なんて言われ方をしていましたが、

下手をするとノムさんがヤクルトを率いていた頃の黄金期と呼ばれた時代に

匹敵する程の強さと言えるかもしれません。

勿論、長きに渡って強さを維持してはじめて黄金期と呼ばれるのでしょうが

現状を見る限り戦力が著しくダウンするとしたら

主力選手の怪我くらいしか思いつかず、

それだけヤクルトの未来が明るい様に見えますね。

元々若い世代で好素材が多いイメージはありましたが、

好不調の波が激しかったり怪我で悩まされるイメージだったので

そこから脱したのは大きいと思いますし

その最大の要因は去年日本一を経験した自信から来るのだと思いますね。

 

パリーグでは近年覇権を握っていたソフトバンクにどうやって対抗するか

というのが各球団のモチベーションでしたが、

セリーグではこれからはヤクルトが主権を握るのかもしれません。

まだ結論を出すのは時期尚早かもしれませんが、

秋山を獲得した広島やかつての盟主である巨人など

他球団が打倒ヤクルトを掲げないと厳しいのではないかと感じています。

 

いち野球ファンとしてこの状況はワクワクさせられます。

野球界をドンドン盛り上げていって欲しいですね