究め道

色々感じた事を書くブログです

行き先は何処だ

日本時代は西武で、その後メジャーのレッズ等でプレーした

秋山翔吾がメジャーでの移籍先探しを断念し、

日本球界でもう1度プレーする事を決断した様ですね。

西武時代はシャープな打撃でヒットを量産。

シーズン最多安打記録も樹立するヒットメーカーでしたが

メジャーでは非力である事がマイナスに作用し

華々しい活躍とはなりませんでした。

現在のメジャーのトレンドは長打力なので、

時代に合っていなかった部分もあるとは思いますが

大卒でFA後の移籍という事もあって年齢による査定の厳しさもあり

シビアにジャッジされたという事でしょう。

元々俊足巧打タイプなので日本人好みのプレイヤーですが

コロナ禍という例年以上の調整の難しさを強いられたのも

秋山自身にとっては不運だったと言えると思います。

 

西武時代は良いイメージがかなりある選手ですが、

メジャーで2年以上納得のいく形で過ごす事は出来ておらず

日本球界に復帰して即活躍出来るのか?という疑問は

少なからず自分にはあります。

一度ずれてしまった調律を戻すのは並大抵の事ではありません。

それは、過去秋山同様に日本球界に復帰した選手の活躍度合いを見れば

一目瞭然と言えます。

ピークが過ぎての帰国だから、とも言えますが

プロの一流選手であっても僅かに噛み合わない、というだけで

成績を収められなくなるものです。

野球に限った話ではないと思いますが、それだけ繊細なものが必要なので

すぐに結果が出ないと辛いのは本人だと思いますね。

 

移籍の難しさは「ピークだった頃の成績を求められる」ということ。

筋トレの様にやればやる分だけ結果が出る、というものではないので

上記で載せた様に微妙な調律が求められる訳ですが

球団が変われば雰囲気や環境も変化しますし

どこに行ってもやる事は同じ、と図太く言い切れる人でなければ

正直苦労するのは目に見えてる事でしょう。

それがメジャーからの帰国であれば尚更。

いちプレイヤーとして高みを目指すのはある種の本能的部分なので

致し方ないとは思いますが、

環境が変わる中で自他共に納得のいく形を求められるのは非常に苦しい作業でしょう。

だからこそ、活躍した時には賞賛されるでしょうし

プロ野球という短い人生において高い給与を得るにふさわしい待遇なのだと思います。

ファンあってのプロ野球という言葉がありますが、

ファンは選手の面倒をずっと見続けてくれる訳ではないので

我儘に色々言うでしょうが、最終的には本人の人生なので

悔いの残らない形を探してもらいたいですね。

 

今回の移籍で手を挙げているのが現在3球団。

古巣の西武、世界一を目指す球団経営のソフトバンク

そして近年移籍選手の獲得に積極的になって来ている広島の3つ。

ソフトバンクは、知名度の高い選手を好待遇で交渉するのが現在のスタイルで

本人が活躍するかどうかではなく、今迄の成績に応じて年俸を払うという

従来の日本球団にはない経営手法を取っています。

松坂やバレンティンなど、移籍してからは決して活躍したとは言えなくとも

方針が一貫しているのは悪い事ではないと思います。

広島は近年若手の台頭があまり活発ではない上に

故障者等で補強ポイントが一致していること、

そして石井琢朗の様な将来の指導者としてのイメージも加味して

名乗りを挙げている様です。

古巣の西武は功労者ですし、例え以前の輝きを戻せなくとも

本人やファンが共に納得出来る着地点だとも思います。

オーナーが獲得に前向きな点も含めると、

後は本人の意向次第といったところでしょうか。

秋山本人は性格的にも若手のお手本に成り得るタイプなので

純粋な戦力にプラスアルファの価値を感じている球団が

手を挙げていると考えられます。

 

選手としてのキャリアは晩年を迎えますが、

ひとりの人生として見ると40歳でも人生の折り返し地点なほど

セカンドキャリアの重要性も近年は言われています。

保守的な考えではプロの世界で活躍出来ないと言われるかもしれませんが

様々な方面から見て本人が1番納得出来る形が見つかると良いですね。

 

そう考えると、サラリーマンである自分は気楽なものなのかもしれません