究め道

色々感じた事を書くブログです

未来を明るくするには

サッカーのW杯は、今年が開催年で例年ならこの時期なものの、

開催国がカタールという事で今年は11月に開催予定です。

その為の最終予選の全日程が終了し、出場国の全てが出揃う形になりましたが

日本はスペイン・ドイツ・コスタリカと同組のグループEに。

グループ内の力関係からすると、予選突破が難関なミッションとなりました。

先日、カップ戦が行われ、日本は2位という成績で終えましたが

パフォーマンスが納得のレベルでないからか

かなり辛辣で批判的な意見が目立ちますね。

 

個人的には4年前に森保が監督就任を発表した時点で

全く期待が持てないと思っていました。

広島時代に4年間で3度Jリーグを制した手腕を買われた

という触れ込みでしたが、森保が就任する前のペトロヴィッチ

作り上げたチームを継承した事が好転した、というのが自分の印象で

選手とコミュニケーションを取る事に関しては見事な手腕でしたが

采配面では当時から辣腕を振るった印象はありませんでした。

事実、Jリーグで好成績を収める一方でACLでは全く結果を残していません。

広島のチーム自体がACLに関心が薄かった点もあるかもしれませんが、

それを差し引いても、相手を分析したり自軍の戦術を駆使する様子は見られず

当時から「日本を代表してACLに出ているのに」と揶揄されていました。

就任時、日本代表監督を臨時で受けた西野がギャンブルに成功して

味を占めた協会側が日本人に代表監督をしてもらうのが既定路線でした。

キャリアを見て好意的に見る方も当時は多かったと記憶していますが、

日本代表が最終予選で苦戦を続けると評価は不安定化。

今回のカップ戦でも決勝で惨敗した事で不満が噴出する事態に。

森保のサッカーは、良く言えば自由、悪く言えば選手任せなので

ピッチ内に遠藤保仁本田圭佑の様なコンダクターがいないと

打開力に欠けるチームになってしまうのです。

自分たちの思い描くサッカーが出来ない時にどうするか。

そこに必要なのはアイディアだったり、チームとしてのコンセプトな訳ですが

上記の通りそういう資質については疑問符が付く人選だったので

今になって物申している人たちには

自分からすると「今更何言ってるの?」という気持ちです。

 

森保は選手たちとコミュニケーションを取る事には長けており、

メンタルケアについてはかなり優れていると言えます。

この部分については自身が日本代表選手であった経験も踏まえると

大きなアドバンテージだと思います。

しかし、戦術・采配面では発展途上だと評されて然るべきですし、

その人材を日本代表監督に抜擢する時点で間違っている

と断罪して良いと個人的には思っています。

つまり、辛辣になる相手は森保ではなく

そういう人選をしたサッカー協会だと個人的には思います。

野球の様に世界でNo1争いをする力量の選手が集まるチームであれば

むしろ森保の様なメンター役の方が適していると思いますが、

サッカーにおいては日本はまだまだトップ争いをするレベルではなく、

W杯優勝を目標に掲げるのであれば、

強者に対してどの様に戦うかをしっかり示せる人材を起用するべきで

それが果たせていない協会の責任はないのか?と。

 

現代サッカーは以前に増してフィジカル重視の傾向が強く、

選手のアスリート化は必須と言えます。

ただ同時に、戦術面で革新的な事をして結果を残したチームは

時代の寵児として扱われます。

これは現在のヨーロッパサッカーを見ているとよくわかります。

スピード・スタミナ・パワーというフィジカル要素は年々必要度を増しますが

「どの様に点を獲るか、または守るか」はいち選手に委ねられるというより

チームとしてのコンセプト感が重要で

それをいち早く達成出来た監督が評価、多方面から引っ張りだこになるのです。

日本サッカー協会にそのコネクションがない為に

それを誤魔化すかの如く「ジャパンウェイ」と銘打って

日本人監督を起用しているのです。

百歩譲ってその方針が失敗に終わった際に責任を取ってくれれば許せますが、

今の田嶋サッカー協会会長を見てるとその様な雰囲気は一切なく

森保をスケープゴートにしようとしている様にしか見えません。

 

海外の優秀な人材を登用するにはコネクションは必要ですし、

それが簡単にいかないからこそ価値のある事でもあるので

地道な活動をしてもらいたいと個人的には思っています。

日本人監督が揃って優秀ではない、という事ではなく

日本のサッカーの国際化はまだ日が浅く、経験値としてはまだまだ。

ゆえに経験豊富な人材を外から連れて来る事が有効な手段である、と思っています。

ニュアンスとしては、生まれたての企業が増収増益を目指し、

且つ業界No1を目指すのであれば

ヘッドハンティングは手段の1つとして考えるべきである、ということです。

事実、その意識が協会にあったからこそ

1990年代から外国人監督を招聘し続けた訳ですしね。

企業であれば、業績が厳しい場合、株主総会で社長が叱責されたり

場合によってはトップが交代する事がありますが、

サッカーで言うなら、前回大会よりも成績を落とす可能性が高い場合

叱責を受けるのは安易に想像出来ますし、

それに対しての説明責任を現場の人間に丸投げしている現状は

個人的には看過出来ない、と思っています。

 

総括すると、悪いのは森保ではなく協会。

そのトップである田嶋以下、相当数の血の入れ替えを

個人的には要求したいです。

トップを挿げ替えるだけでなく、悪い意味で蔓延る"派閥"を刷新して欲しいですね。

その為には、監査の様な外部機能も必要になるかもしれません。

サッカーというものがスポーツ・娯楽における一大コンテンツに

なってきている状況からすると、

一時期の柔道が、不祥事が続いた時に『自浄能力がない』と断罪される様に

外からの的を得た指摘を受けられる環境を作った方が良いかもしれませんね。

勿論簡単な事ではないでしょうが、

こういったものはムーブメントが大事。

世の中の声には逆らえないものもあります。

サッカー日本代表が本当にW杯優勝を目指す、という目標なのであれば

当事者だけでなく応援する人たちを含めて

しっかりと空気を作り上げる必要があるんじゃないかな、と思います。

少なくとも、今の日本代表は自分は観たいと思えないですし、熱狂も出来ません。

この熱量を高められる様な雰囲気になってもらいたいです