究め道

色々感じた事を書くブログです

勝手な考察

今回はプロ野球の事について少し。

この前佐々木朗希が28年ぶりの完全試合を達成した事について触れましたが

それ以降も投手の好記録が続いていますね。

中日・大野が完全試合未遂(互いに0点のまま延長戦で打たれる)や

ソフトバンク・東浜がノーヒットノーランを達成。

それ以外にも、球数を100球以内で無四球完封を収める

通称・マダックスを横浜・上茶谷、日ハム・加藤が達成。

完全試合ノーヒットノーランの凄さは言うまでもありませんが、

球数を100球以内に収める完封もかなりハードルの高い記録です。

まだシーズンが始まって2か月も経っていない中で

この様な記録が立て続けに起こる今シーズンは何が違うのでしょうか。

自分なりにですが考えてみました。

 

1つ目はシーズン序盤であることです。

例年言われるのは、開幕直後は投高打低であり

夏場に向かうとだんだん打者が打ち始める、という傾向です。

単純に、これはシーズンという長丁場において

ローテーションを守る投手の体力がだんだん落ちていくのと、

シーズン序盤は「活きている球」に目が慣れていない打者が

徐々にアジャストしていく、という野球界の定説ですね。

これは仕方のない部分でもありますが、

シーズン序盤は投手有利な状況であるという事を押さえておく必要があります。

 

2つ目はコロナ禍における調整の難しさです。

新型コロナウイルスに罹患すると、否が応にも登録抹消されるだけでなく

レーニングを中断せざるを得ません。

体力が最も重要視される仕事において、

何も出来ない待機期間は調子を狂わせますし

チームの戦力ダウンにも直結します。

その為、日々神経を尖らせながら選手たちは過ごしている事と思いますが

逆に言うなら、それに適応した選手が結果を残している、とも言えます。

「野球は投手が8割」なんていう言葉もありますが

適応した投手と足並みが揃いづらい打者陣であれば

好成績が残る俎上はあるのかな、とも思います。

 

3つ目はトレーニング方法の確立ですね。

ソフトバンク・千賀が提唱している話でもありますが、

近年では投手のトレーニング方法がかなり明確化され

プロだけでなくアマチュアでも球速の出せる選手が増えました。

それに対して打者はまだ好成績を収められるだけの確立されたトレーニング法が

出来上がっておらず、結果として投手有利の状況になっている

という話です。

これについても個人的には的を得ていると思っています。

投手が150kmを投げる選手はひと昔前に比べると劇的に増えましたが

広い球場が増えているとはいえ、ホームランを量産する選手はかなり貴重な存在。

シーズンにおける打率も、イチローやバースが突出した成績を収めている以外は

首位打者の成績はだいたい.330~.350前後と大きな向上はありません。

投手の能力が上がり、打者の能力が大きな変化がなかった、と仮定すると

投手有利な状況なのは否めないところでしょう。

 

ここからは個人的な考察ですが、

ひと昔前は「投げる時には身体の前でボールを放しなさい」と言われました。

リリースポイントを前にする事でスピン量を上げる為の指導です。

これ自体は否定されるものではないと思います。

しかし、投手において重要な能力というのは打たれない様にすること。

現在素晴らしい活躍をしているプロ野球の投手たちは打たれない様にする為に

「傑出した能力を作り出す」というところに重きを置いている様に感じます。

どういう事かというと、単純に言うなら「平均的な能力では打たれる」という事です。

球速・スピン量・変化球のキレ・リリースポイント等々が

「普通とは違う」というのがポイントなのです。

ひと昔前は、オリックス・山本の様な投げ方は「アーム投げ」と言われ

フォーム矯正の1つとされていました。

怪我防止が理由の1つですが、アーム投げは通常の投手とは

リリースポイントが異なるので、

打者からすると「普通ではない」=「打ちづらい」となるのです。

山本が好成績を残す理由の1つにこのアーム投げがあると個人的には考えています。

 

スピン量が劇的に多い故に打てない、というのもまた特徴の1つで

古くは巨人・江川、阪神・藤川の系譜ですが

現在では日ハム・吉田がその代表格といえるのではないでしょうか。

それ以外にも打てない・打ちづらい投手は沢山いますが、

それらがデータによって証明されると共に

どの様にトレーニングする事によって修得出来るかが

少しずつ解明されているのが最たる要因かな、と思います。

打者の方でも昔で言えば4スタンス理論、宮川理論etc

現代でデータの1つとなるバレル指数などがありますが

選手によっての成否もありますし、まだ確立されているとは言いづらいので

この辺の開きが今季の結果によって徐々に鮮明になってきた

と考えるのが妥当ではないか、と思っています。

 

この話は考察だけでもかなりの長文になりますし、

まだまだ思うところはあるのですが

今回はこの辺で了とさせていただきます。

まぁ、素人が考える結果論からの推察なのでアテにはならないのは

重々承知しているんですけどね。

でも、こういう事を考えているのが楽しかったりもするので。

自分にとっては、野球は相変わらず最高の娯楽です