究め道

色々感じた事を書くブログです

まるでデパート

最近、テレビやwebの記事で目にする様になった

角上魚類という魚屋さんについて今日は書こうと思います。

 

元々自分はあまり知らなかったのですが、

妻の家族が知っているところで、魚が新鮮で美味しい

と過去に食べた事もあった様です。

近所にもあるのですが、そのお店は規模としては小さい事もあって

偶に利用する程度だったとか。

それが、自分と結婚した事で車を運転する人間が現れたので

玉の川口にあるところへ行く機会が出来ました。

妻の家族は総じて車の運転を苦手にしている事もあって

諦めていた部分もあったそうですが

結婚して行動範囲が広がった事が嬉しい様です。

 

川口店はテレビでも取り上げられた事のある店舗なのですが、

角上魚類の売りは魚の種類の豊富さと鮮度の高さ。

回転の良さが鮮度を保つと共に評判が評判を呼ぶお店になったんだとか。

並べられている魚のポップに簡単な調理のアドバイスもあるのですが、

店員さんの接客が丁寧でどの様に調理するのがベストなのかを

ちゃんと教えてくれます。

また、店内で魚を一匹買いすると無料で捌くサービスもあり、

手間がかからないのもありがたい仕様。

味良し・接客良しなので、確かにこれは評判になる訳だ、と

個人的には納得のお店でした。

 

角上魚類の歴史としては、新潟が発祥の地なのですが

大型スーパーの鮮魚コーナーでの販売状況を見て勝機を見出した創業者が

1号店を成功させました。

当時の問題として大型スーパーへ商品を卸すには仲介業者が多数存在しており、

創業者の生業が卸売業だった事もあって、自社で一括管理をした方が

スピーディーに現場に商品を提供出来るのでは?と思ったところが始まりだそう。

その後、経営を拡大する為に関東への進出を果たすのですが、

上でも書いた様に丁寧な接客を重視していた創業者の思いとは裏腹に

経営拡大のスピードが社員教育に追い付かず、

フランチャイズ展開をした結果品質が低下。

その為、一度リセットすべく規模を縮小しました。

直営店のみでしっかりと社員教育と流通ルートの確保をして再出発し

現在の再繁盛へと繋がっていったのだそうです。

苦い経験を経て現在の姿になっている事から考えると

なるほどなと思わせるエピソードでした。

 

来場するお客がワクワクする様な仕組み作りを考えているそうですが

確かに賑わいと種類の豊富さにはワクワクさせられました。

コロナ禍で中食・内食がフォーカスされていますが

角上魚類は飲食業者への売り上げが落ちた代わりに

一般消費者の売り上げは上がったらしいので

そのニーズを上手く掴んだのではないかな、と思いますね。

 

魚というと、調理に手間がかかるイメージはありますが

店員さんが丁寧にアドバイスをしてくれる事もありますし

家庭の調理グッズが進化している事もあって

取っ付きにくさは幾らか薄れたのではないかと感じています。

寧ろ、美味しいものを食べたいという欲求の方が

今の日本人のマインドとして強くなっているのかな、と。

時代と共にそういう考え方も変化していくのだとは思いますが、

今の空気感からすると角上魚類の姿は

「本物が生き残った」という表現が正しいのかもしれませんね。

 

書き込みの中で「店舗によってクオリティに差がある」というのを

目にしましたが、それも個人的には感じています。

川口のお店と自転車で行ける近所のお店は

規模が違う事もありますが、クオリティの差も確かに感じました。

テレビのインタビューでは店長の熱心なコメントが紹介されていましたが

全ての店舗で同じ熱量ではない、という表現になるのかもしれません。

大型スーパーの様にマニュアルがしっかりしていて

どこで買っても均一の物が出来る、というのを求める人からすると

物足りない様に映るのかもしれませんが

なかなかそこまでに達するのは難しいと思うので

個人的にはあまりネガティブな感情にはならないですね。

寧ろ、角上魚類さんの今後の課題・宿題として考えてもらえれば

それで良いのかな、と思います。

 

店舗によっての当たり外れはあるのを承知の上で

気になる方がいたら一度行ってみても良い場所ですよ、と

言いたいですね