究め道

色々感じた事を書くブログです

リスペクトすること

以前、リスペクトする事について少し触れましたが

それについて最近感じた事と絡めて書こうと思います。

 

数年前ですが、ボーイズリーグという硬式野球のコーチをしていた時の事です。

リーグからの要請で講習会に参加する事になり、

講師として自分と年齢の近い男性が話をしていました。

経歴的には高校まで有名校で野球をやっていて、

その後色々な経緯があって海外で野球を教える仕事をする事になったそうで

その際に感じたこととして日本の指導者と生徒の関係性が

海外では違うものだ、という事について話していました。

かいつまむと、日本は指導者が絶対であり、

生徒からの異論は基本的には許さないスタイルだが

海外では指導者と生徒が常に話し合って練習や将来の方向性を決める

というふうに話していました。

その方も表現する事に苦慮したそうですが、

一言で表すなら「リスペクト」する事が大切だと言っていました。

相手が年上だろうが年下だろうが、経験者・未経験者だろうが

相手を尊重(リスペクト)して接すること。

これが海外ではベースになっている、という話でした。

 

全く別の話ですが、作家の鈴木おさむ氏が

奥さんの森三中・大島さんと口論になった際に

アンタは森喜朗みたいだ、と言われてショックを受けたエピソードを語っていました。

結婚当初に同様の言われて本人自身かなり気を付けていたそうですが、

つい最近、奥さんと口論になった時に言われたのだとか。

本人は、最近報道されている森さんの様子をみて

あんな事言うのか、と感じたそうで

同時に自分はそうはならないだろうとも思っていたそうです。

なので、奥さんから言われたその言葉がショックであると同時に

自分が気付かないうちにそちら側に回る事もあるのだと気付いた

と語っていました。

 

勿論、森さんの発言はよろしくない事だと思います。

しかし、一方で鈴木氏の言うように

人間はどこかで「自分は大丈夫」と思っている節があり、

ふとした瞬間にその部分が顔を出す事もあるのではないかと思います。

人間だけでなく動物も含めて、全く差別がない世界というのは

現実的には不可能だと個人的には思っています。

今回の女性蔑視についてクローズアップされていますが、

男性と女性で筋力に差がある様に

脳みその仕組みに違いがある様に

個人差というのは誰にでも存在するもの。

その“差”が差別の発端になっているので、

差別をなくすのは難しいのではないかと思います。

 

では、どうすれば解決するのか?という話ですが、

これは冒頭に書いた「相手をリスペクトする」という

心を持つ事ではないでしょうか。

個人差がある様に、人間には誰しもが「特徴」を持っています。

それを尊重する事、認める事が出来れば

今回の様な件も含めて、現代の抱える問題点は

かなり解決出来る、或いはその方向性が見えてくるのではないかなと思います。

自分自身、過去にどこを切り取っても尊敬出来ない人を見た事があるので

日本人1億人もいればそういう人も一定数いるのはわかりますが、

ほとんどの人は何かしらの「良い部分」というものがある筈。

それを良い方向にもっていけばいいだけの話で、

森さんの発言もダメだけど、それに烈火のごとくクレームを入れている人たちも

ある意味同類なのでは?とも感じます。

感情的になるのではなく、ダメなものはダメだとキチンと注意すること。

そういう人間が森さんの周りにいない事が根本的な問題であって

お互い利益を共有する人たちではあったものの

お互いリスペクトし合う関係性ではなかったのかな、と推測します。

クレームを入れている人たちも

直接的な関係がないから言いたい放題になっていると思うので

本当に組織の改革を望むのであれば

互いの関係を築くとか、それも難しい様なら

冷静に事実と裏付けを伝えなければならないと思いますし、

それが出来ないのは単なるクレーマーでしかないのかな、と思います。

例えばですが、デモを起こす時にゲリラ的にするのではなく、

警察署に届け出をしてからデモを起こすのが正式な手順だと思いますが、

それが出来るからこそ相手に伝わるのだと思います。

少なくとも正式な手順を踏まなければ自身の正当性がないので

相手も「相手にしなくてよい」と考えてしまいますしね。

 

話を戻しますが、相手より優位に立とうとするのではなく

リスペクトをもって接すること。

今の世の中において、もしかしたら最も必要な事かもしれないと

個人的には思います