究め道

色々感じた事を書くブログです

100%の仕事

プロ野球はシーズンの全日程が終了しました。

変則的なシーズンになりましたが、最後は日本シリーズを残すのみ。

出場するチームと選手をはじめ、最後まで頑張ってもらいたいものです。

 

シーズンの日程が終了したことでタイトルも決定。

中でも注目されているのが沢村賞の行方。

菅野も大野も、例年なら文句なしのレベルなだけに

同シーズンにこのハイレベルな争いは素晴らしかったですね。

 

個人的に注目したのは広島の菊池が守備率10割を達成した事です。

守備率とは、簡単に言えばどれだけ守備を完遂したか、ということ。

10割という事は、1度も失策がなかった、といことです。

今年は例年より試合数は少なかったですが、

スケジュール的には過密日程となり、

またシーズン開幕が想定通りにはならないという選手にとっては

ストレスのかかるシーズンだった、ということ。

つまり、例年よりもミスが起きやすい環境下だったのです。

加えて、二塁手というポジションで守備率10割は

過去に1度も達成された事はない非常に難しい守備位置である事も加味すると、

前人未到の記録を打ち立てた事にもっと世間が騒いでも良いのになぁ

というのが率直な感想です。

それも、守備だけでお金が取れる、メジャーに通用すると言われた

菊池のポテンシャルの高さが、

逆に普通に見せてしまった、という事なのかもしれません。

 

ー 刺殺と補殺の違いについて ー

刺殺とはアウトにした数。捕殺とはアウトに関わった数です。

例えば内野ゴロの場合、バッターをアウトにするにはボールを持った人間が

ベースを踏む事でアウトが成立します。なので、ベースを踏んだ人が刺殺、

ゴロを捕球して送球した人は捕殺となります。一般的なセカンドゴロだと

ファーストが刺殺、セカンドが捕殺となります。

フライの場合は捕球した時点でアウトが成立するので、フライを取った人が刺殺。

捕殺はカウントされません。

盗塁の場合、キャッチャーが送球しますが、ランナーにタッチしなければ

アウトが成立しないので、タッチした人が刺殺、キャッチャーは捕殺となります。

タッチアップなどの場合も同様で、送球した人、中継に入った人は全員捕殺。

タッチした人が刺殺となります。

三振の場合は、振り逃げでなければキャッチャーが投球を掴んで成立するので

キャッチャーに刺殺が付きます。スリーバントも同様にキャッチャーが刺殺です。

文面で説明するとこんな感じですね

 

 

守備率は刺殺と補殺から成る項目ですが、

守備率10割というのは、野手がアウトにする際に自分が関与する

全ての動きにミスがなかったという事の証明になります。

プロの選手だからミスをしないのは当たり前、と思うかもしれませんが

プロ野球を1試合通して観ていると、

全くミスがない試合というのはほとんど存在しません。

よく観ていると、守備だけでなく攻撃でもミスをするケースはあります。

だからこそ、練習をしてミスを極力減らす努力をしている訳ですが、

それでも人間である以上、気の緩みや疲労の蓄積などでミスは出てしまうもの。

それが0だったというのは驚異的なことです。

出来て当たり前の事を1年間やり切る事がどれだけ難しいことなのか、

自身の仕事に置き換えてみるとよくわかるのではないでしょうか。

仕事をするのが億劫になって定時までに仕上がらず残業になる。

勿論仕事量にもよるとは思いますが、

1年間自分の仕事をきちんと全うして定時に上がる事が

どれだけ難しいのかを考えれば、

菊池の凄さが少しは理解出来るのかな、と思います。

 

野球の華は打撃ですし、その部分はとても注目されがちですが

それを阻止する守備もまた乙なものなので

野球に興味のある人はその部分にも目を向けて観てくれると

野球の奥深さが感じられると思いますよ