究め道

色々感じた事を書くブログです

出来過ぎた物語

一昨日、準決勝の前に大谷の登板について煽らないでと書きましたが、

その後エンゼルスの登板許可が下りた事もあって

ダルビッシュと共に世界一の継投が成されましたね。

胸が熱くなりましたが、同時に一度決めたものを引っくり返した事に

個人的には驚きました。

本人や日本側としては投げたい意思がありましたが、

所属球団の許可が出ない事には如何ともし難い話だったので。

そのハードルが無くなったのが驚きであり、追い風にもなった感じでしたね。

 

昨日は決勝でアメリカと対戦し、3-2で勝利して14年ぶりの優勝を手にしました。

しかも、予選から全勝での優勝は日本としては初めてだったので

本当に誇らしい結果だったと思います。

大会中に変更になる等個人的には不満があるものの

日本チームが感動を我々に与えてくれたので

野球好きとしては溜飲が下がる想いです。

レギュレーション等については次回の大会への課題として

野球というスポーツの繁栄を第一に考える形にしてもらいたいものですね。

 

しかし、日本の活躍ぶりは筆舌に尽くし難いものでした。

自分の語彙力の無さもありますが、ストーリーとして出来過ぎていて

神様がシナリオライターなのか?と思わせる程でしたね。

 

ヌートバーは少年時代から日本代表への憧れを口にして代表入りを熱望。

加入後は1番打者として、またムードメーカーとして打線をけん引したのは

ここで語る迄もないでしょう。

村上は三冠王として大会に挑みましたが序盤は不調にあえぐ日々。

しかし、悩み抜いた結果準決勝で逆転サヨナラ打を放ち、

決勝では先制点を取られた直後に同点弾。

アメリカに来て漸く目覚めた、という感じでした。

吉田はメジャー挑戦1年目という難しい立場でありながら、

大会記録となる1大会13打点を記録。

大会期間中に不振の村上に替わって4番を務め、存分に力を発揮しました。

ダルビッシュWBC優勝経験者としての唯一の存在でありながら

大会前のキャンプ中から自身の技術を惜しみなく伝承すると共に

チームのまとめ役としてグラウンド外でも面倒を見てきました。

佐々木・山本という次世代の日本代表エース候補も

3月という難しい期間にもかかわらず自身の実力を最大限に発揮。

失点する事もありましたが、これらも貴重な経験として

以降の経験にもきっと活きる事でしょう。

他にも1人1人名前を挙げてストーリーを載せたい中、

キリがないので割愛しますが

日本代表の中心に居たのは間違いなく大谷。

二刀流としてアメリカでも尊敬の眼差しを受ける彼自身が

試合中に最も感情を爆発させてプレイする姿は

きっと観る人の心を打った事でしょう。

大谷は最後にクローザーとして緊急登板。

最後の対戦打者が、現在のアメリカ選手として最高の5ツールプレーヤーであり

所属球団では同僚だったトラウト。

彼をフルカウントから三振を奪って世界一を決める、なんて

ドラマティックを超えてそういうシナリオだったのか?

と思わせる様な内容でした。

 

個人的な話ではありますが、大学1年生の時に松坂を擁する横浜高校

夏の甲子園大会で優勝した足跡が

これ以上ないドラマティックな話だったので

こんなものを観れる事は今後ないだろうと思っていました。

しかし、主人公を大谷にした世界Ver.の物語として

再び観る事が出来たのは本当に幸運としか言いようがないです。

準決勝・決勝はリアルタイムでは観られませんでしたが

再放送や色々な記事を見る限り、本心でそう思います。

(第1・2回のWBCも壮絶な戦い且つ最高のフィナーレでしたが

今大会の話はまた違ったものに見えましたね)

 

物語や映画・漫画ならここでお終いですが、

これからまた日本や各国の選手の人生は続く訳で。

彼らの第二章が、今大会よりも素晴らしいものになる事を願っています。

そして、切磋琢磨した者たちが集まる大会として

WBCが本当に価値があると共に誰もが目指したい舞台になる事を夢見て。

 

すぐにシーズンが始まるので余韻に浸る事は出来ないかもしれませんが

本当にお疲れ様。そして、これからも頑張ってください!