究め道

色々感じた事を書くブログです

俺は怒ってますよ

現在開催中のWBC。日本は準々決勝でイタリアを下し、

準決勝・決勝が行われるアメリカのマイアミに行きましたね。

クライマックスが近付くと共にこの盛り上がりが終わりを告げそうなので

一抹の寂しさも感じてしまいますが

最後まで戦い抜く選手たちを応援しながら

野球の楽しさを噛み締めたいと思います。

 

さて、そんな今回のWBCで急な日程調整が行われたのは

WBCに関心を持っている方なら知っている事でしょう。

大会前のレギュレーションでは、日本とアメリカが勝ち上がった場合、

勝ち上がりの順位に関係なく"必ず"準決勝で当たる様になっていました。

どういう事かというと

日本が入っているプールBでは、日本が準々決勝に進んだ場合は

1位でも2位でもQ2というカテゴリーに入る事が決定しており

Q2の勝者は準決勝ではQ4との対戦が決定していました。

(因みに、プールBのもう1枠が必ずQ1に進む形です)

こういった大会において、特定の国に対しての措置がある時点で

レギュレーションとしてはかなり歪なものだと言わざるを得ませんが

大会前に決まっていた事ではあるので、これについてはまだ仕方ないと思っています。

 

しかし、プールCに入っていたアメリカは、大会前の予定では

日本と同様に措置が取られており、アメリカが勝ち上がった場合には

Q4に入る予定になっていた筈でしたが

大会期間中にその予定が変更。

勝ち上がれば必ず準決勝で当たる、という流れではなくなり

日本とアメリカが戦うには決勝までお預け、という形になったのです。

この変更について運営組織のWBCIは「そんな措置は最初から取っていない」

と知らんぷり。

日本のメディアは日程変更については触れたものの

何故そうなったのか?等の言及は全くされる事はなく

祭りに水を差すなと言わんばかりの対応です。

ちなみに、他の参加国ではこの件について憤慨や疑問を投げかけており

触れていない日本の方が少数派、という感じですね。

 

ここからは日程変更の意図を個人的に考察。

妄想かもしれませんが、お許しください。

 

アメリカが優勝するにあたって、最大のライバルはドミニカと考えている。

WBC優勝オッズがドミニカ1位、アメリカ2位という結果から

一般人はそう考えていた。

(日本のオッズは3位)

一方、WBCにおける大口スポンサーは日本で、

日本側には一定の配慮が常にされている。

日本が勝ち上がりやすいレギュレーションを組んだり、

日本で予選を開催するのはその為、と考えて良い。

強い国同士の対戦を準決勝・決勝で組める様にレギュレーションを組んでいるが

日本とドミニカが準決勝で潰し合うのは流石に都合が良すぎる事と

日本vsアメリカのカードが最も収益面が見込める為、

大会前の予定では準決勝で当たる様に差配した。

しかし、予想を裏切る形で優勝候補筆頭のドミニカが敗退。

その為、アメリカ側は次の脅威となる日本との対戦を

無理に準決勝で行う必要がなくなった。

アメリカの想定では、準決勝で日本、決勝でドミニカと考える)

なので、レギュレーションを変更し、準決勝の日本戦を回避。

同時に最大の収益が見込める日本戦が決勝ならば

スポンサーへの配慮にも繋がるだろう、と判断した。

日本が途中で負ける様なら「そっちが悪い」と言い切れると踏んだ。

 

これが自分が想像する顛末です。

 

正直、大会前から歪なレギュレーションではありましたが、

百歩譲ってその形を突き通してくれるならまだしも

大会中に変更するなんて自己都合しか考えていない

競技者だけでなくスポーツに対する冒とくそのもの。

WBCIはMLB機構とMLB選手会が立ち上げた組織ですが、

野球というスポーツの繁栄よりも自分たちの利益を第一に考えている事が

鮮明になりましたね。

こういう言い方は良くないのかもしれませんが、

アメリカで最も盛んなスポーツはアメリカンフットボールですが、

他国ではアメフトは殆ど認知されていません。

野球も世界的に見ればマイナースポーツ。

彼らは自分達だけが盛り上がり、儲けていれば問題ない

という考えなんだろうな、と思いましたね。

個人的には非常に腹立たしい事ですし、

日本を含めた多くの国が野球の繁栄を願って参加しているのにも関わらず

この有様では付き合い切れない、と断罪されても仕方ないと思います。

日本には頑張って欲しい気持ちは相変わらずありますが

WBCがこれをキッカケに開催を辞める、と言われても

不満の意を示す事は出来ないかな、と思いました。

 

WBCが始まる当初からあったMLBファーストの姿勢を

崩す事が出来なければ、この形はずっと続く事になるでしょう。

野球というスポーツを世界に広めるには

運営資金の面と裾野を広げようとする志が両輪として必要だと思いますが

そういうものがなければいつまで経ってもマイナースポーツのまま。

日本側でも良いですし、他国でも構わないので

誰かが本当の意味での提言をしてもらいたいですね。

サッカーぐらいの超メジャースポーツにしたいのであれば

今の形が健全とはとても言えないので

野球が好きな一人の人間としてその部分を育てて欲しいと思います