究め道

色々感じた事を書くブログです

これからのプロ野球界について

今年はコロナ禍という事もあり、プロ野球のドラフト会議が

どの様になるのか少し気になっていましたが

マチュアの活動が制限されていたので

あまり情報がない僕の様な人にとっては

未来を想像するのが難しい年になってしまった様な印象でした。

△△の大会で活躍した〇〇君は◇◇の球団に行くのか~

なんていうわかりやすいものがなかったですからね。

数年後、あの年のドラフト選手が野球界を席巻する、というのを

期待したいところではあります。

 

どの世界においても「平等」というのは存在しないものですが、

プロ野球界においてもそれは同様。

ドラフト1位の選手は契約金の金額もそうですが、

余程の事がなければかなり球団内の扱いも優遇される事でしょう。

逆にドラフト下位や育成枠となると、クビになる可能性は

上位選手よりかは高くなってしまうのも事実。

短期間で結果を残さなければならない世界です。

この時期になると、どの球団も戦力外通告の話が出て来ますが

その度に厳しい世界であると思い知らされます。

また、所属する球団によっても特徴はあり、

比較的温情がある球団もあれば、そうでない球団もあったり。

勿論、企業である以上予算というものがあるのは致し方ないですが、

球団によっての違いが鮮明になればなるほど考えさせられますね。

 

個人的には球団によって特色が出るのは当たり前だと思いますが、

現状のシステムを考えると問題点がないとは言い切れません。

今年はメジャーでの実績もある田沢が、過去に日本の野球界を経ずに

アメリカ行きを決めた事で物議を醸す事となった、通称田沢ルールが

議論の1つとなりましたが、それ以外にもFAの権利獲得の年数短縮や

飼い殺しされている選手の救済を目的とした救済ドラフトなど

なるべく早くに決着をつけて欲しいテーマは山積しています。

新型コロナウイルスによって、従来の議論すべき内容がスルーされるのは

いち野球ファンとしても見過ごせないので

早いところ解決へと導いて欲しいものです。

 

プロ野球選手は個人事業主だとよく言われますが、

その割にはその言葉だけが都合よく使われている様な気もします。

先輩後輩という体育会系のジャンル故に付き合わなければならない事柄もあり、

(先人たちの振る舞いなど、見習う点も多いのは承知しています)

個人事業主の一部分だけを見て、それと同様の扱いをされているのは

少々可哀想な部分も感じますね。

球団という企業に所属するサラリーマンという触れ方をされないだけに

40歳になった自分からすると、

苦労が絶えないのではないかと想像してしまいます。

自分が望む球団に入る事も叶わず、

不満があってもとてつもない実力があっても転職するまでは数年が必要で、

怪我という不慮の事故に合えば人生設計は大きく狂う事は間違いなく、

退職後の第二の人生はほぼ不透明。

それを、一般の人よりも高い給与だから良いでしょ?

と言われると、なんだかなぁとも思いますし

好きな事をしているのだから、とも称されますが

マンガやアニメの裏方の様に一部の人間以外は

殆どが生活苦の様な有様である事を考えれば

特に育成枠の選手からすると、やりがい搾取とも言えるのではないでしょうか。

例え2~3年で解雇通知されたとしても、

仮に大学生が卒業して2~3年社会経験を積まないで

新卒と同様に面接を受けて採用してくれる企業はどのくらいあるのか?

を想像すれば、残酷な未来だと言わざるを得ません。

これについても球団には雇用する上で責任を持って欲しいな、と

僕自身は感じますね。

球団職員などの道も整備されているのは承知の上ではありますが、

華やかな世界の華やかな部分だけで美談にしないで欲しいとは思います。

 

そういう意味でも、近年よく見られる傾向ですが、

育成選手の保有数がかなり増えている様な気がします。

育成選手という概念が生まれた頃と比べて

今では独立リーグなどの裾野が広がった事もあるので

(勿論独立リーグにも問題は山積していますが)

育成選手というものについても議論がなされても良いのではないかと思います。

育成選手から一流選手へと成り上がるストーリーは美しいですが、

時代と共に野球界も常に変革をする必要はあると思いますね。

それから、移籍に関してももっとハードルを下げて欲しい

というのが個人的な意見です。

僕が応援している球団はどちらかというと主力選手が放出するケースが多いですが

それでも選手個人の人生を考えれば仕方のない事だと理解していますし、

上記でも述べた様に飼い殺しされているケースも

全くないとは言えないでしょう。

救済ドラフトでもFA取得年数の短縮でも、またそれ以外の案であっても

すぐに実行せよ、という事ではなく

常に議論はされる必要はあると思います。

また、その部分をメディアも発信して欲しいですし、

それが出来ないのならyoutubeなど発信出来る手段が増えた現代ならではの

手法も存在するのではないかとも思います。

球団と選手が対等に話し合い、それをファンが見守れるコンテンツを作る。

これがこれからの時代には必要な事なのではないでしょうか。

昔と比べて雇用主側に絶対的な権力が存在しなくなり、

雇用される側の意見も反映される様になった今だからこそ

プロ野球界にもその様な機運が起きて欲しいですね。

 

1リーグ10球団制の議論が巻き起こった時の様なことが

否定も肯定もされずに常に議論されること。

これが成熟した姿であり、僕が望む姿です。

そうなればきっと野球というスポーツが

今以上に根付くのではないかと想像しながら

今回はここまでとさせていただきます。