今年のプロ野球が遂に開幕しましたね。
新型コロナウイルスによって全世界が多大な影響を受ける中、
プロ野球が行われる日常が戻ってきてくれた事は素直に嬉しいです。
今まで通りの生活は難しいですが、
エンターテインメントとしてプロ野球を含めた
様々な事柄が再開される事を今も願って止みません。
さて、開幕した今年のプロ野球で、
まだ数試合ではありますが1試合あたりの本塁打数が例年よりも多いのだとか。
勿論シーズン終了までの統計を見てみない事には一概には言えませんが
これは今までの野球とは変化している、と自分は見ています。
ボールの反発係数が操作されている、という小細工的なものではなく
野球自体がアスリート化している、という感じです。
近年メジャーで席巻されている理論として
「フライボール革命」というものがありますが
元を辿るとアメリカならではの文化から生まれた理論だと思います。
簡単に説明すると、極端な守備シフトを敷いてアウトを増やそうとする相手を
攻略する為に生まれたもので、
「彼らが極端な守備をするなら、誰も触れない様に打てば良いではないか」
というもの。
日本で極端な守備シフトを敷くと、日本人は「空いている部分に打て」と言います。
しかし、メジャーでは短所を補う考えよりも長所を伸ばすという方に
重きを置いており、極端な守備シフトを敷かれたからといって
自分の長所を消す様な打撃はナンセンス、という考えなのです。
つまり、相手に合わせるスタイルの日本式と
相手よりも自分をフォーカスするアメリカ式がそもそもの違いであり、
日本人にはない発想ではないかと思います。
しかし、響きが良いのか、欧米に対する憧れなのか
日本では「フライボール革命=本塁打が増える」という単純な解釈で
本来の意味とは違った受け取り方をされているのです。
一方で、近年のトレーニングシステムや情報の高度化により
野球は瞬く間にスピードとパワーが重視されるスポーツになりました。
自分が子供の頃は、140km/h台後半が出ていると
凄い球速を持った投手だと思われていましたが、
今では日本人が160km/hを出せるところまで来ました。
また、打者もウエイトトレーニングによるマッチョ化が当たり前になり
高校生ですらスタンドまで頻繁に飛ばす様になりました。
自分が成長する指針として、スピードやパワーといった
数値化しやすい部門についてはわかりやすい目安になっているのだと思います。
技術的な部分については、スピードやパワーなどに比べると
まだまだ改善の余地があると思いますが、
明らかに変化している野球というスポーツ。
数字だけでは表せない面白さ、
中日などで活躍した井端選手など
そのスキルによって数字以上に重宝され活躍したプレイヤーに
野球の奥深さについて存分に語ってもらいたいですね。
身体的能力が突出していなくても活躍出来る姿を見せられたら
今の子供たちに与える影響も違ってくるのではないでしょうか